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今回のテーマについて

2013年3月8日予定の札幌キタラホールでのリサイタル、テーマは
「ショパン・ア・ラ・エスパニョーラ
〜スペイン作曲家たちによるショパン讃〜」です。

このテーマは、13年前グラナダへ一人旅した時から自分の中に眠っていたもの
でした。グラナダと言えば、スペイン作曲家でも特に有名なマヌエル・デ・
ファリャの住んだ家があり、彼の名前の付いた音楽祭があったり、資料館が
あったり、劇場があったり、ファリャととても縁のある街です。

日本から来たばかりの私はスペイン音楽マスターコースをスペイン人の中に
混ざって受けていました。やっぱり子供の頃からなんだかんだ言って慣れ
親しんでいるスペイン音楽と自然に接する彼らと私には何か違いが
ありました。うまく説明できませんがちょっぴり寂しい思いをしたのを
覚えています。コンプレックスからか?超スペイン的なファリャの音楽には
なかなか素直になることができず、当初はニガテな存在でした。

それがグラナダの資料館で、「ファリャとショパン」という展覧会を見て、
ファリャが今あるファリャとなる以前はショパンに憧れてショパン風の
ノクターンやワルツなどを作曲していた、ということを知り、とても
驚きました。後にも彼はショパンと同じようにマヨルカ島に療養に行き、
ショパンのバラード2番をもとにオペラを作ったりしています。

今回のテーマについて_c0244184_8113377.jpgそうかぁ〜。ファリャも私と同じ、
ショパンのファンやったんね〜〜。
そんなことを意識し始めたらファリャの
音楽の中に自分にも親しみのある
ショパンの音楽の影が見えたり、他の
スペイン作曲家の作品の中でもショパンに
負けないくらいロマンチックな作品が
あったり別の部分も見え始めたのでした。

そんなことを思い出して、今回プログラムを組みました。
もちろん聴いて下さる皆さんに捧げますが、中でも特に札幌でショパンの指導を
して下さった故遠藤道子先生と、スペイン音楽をたたき込んで下さった
故アリシア・デ・ラローチャ先生、そして4歳の時から私の基礎を
作って下さった函館の堀内由美子先生に捧げます。

ありがとうございます。
by nomokon | 2012-08-30 04:29 | Manuel de Falla
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